2018年8月22日水曜日

邪馬台国は「朱の王国」だった / 蒲池 明弘



日本列島は火山の上に形成されているといってもいいくらいに火山が多いですが、火山は金鉱脈、銀鉱脈、マンガン鉱脈、水銀鉱脈を生み出します。
室町時代から江戸時代前半に掛けて、日本は世界でも有数の金・銀生産量がありました。
しかし古代においては、金・銀と同等以上に硫化水銀(朱砂)が珍重されていました。
古代の水銀採掘地を思われる場所と、古代王権の関係から邪馬台国を場所を探そうという試みが本書です。
残念ながら、ここが邪馬台国だという特定はできていませんが、これまで出されている説の殆どが、水銀採掘を行われていたと思われる場所であることを示されています。

天照大神と水銀採掘の関係も言及されており、伊勢で大規模な採掘が行われていたことを示されています。
本書では言及されていませんが、となれば素戔嗚尊は実は「朱砂の王」ではないか?という気がします。
八岐大蛇の血のように赤い目は、硫化水銀の真っ赤な結晶石と考える方が、くすんだ赤の鉄鉱石よりも相応しいのではないかと。

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