2019年2月17日日曜日

天皇即位と超古代史 「古史古伝」で読み解く王権論 / 原田 実



タイトルに「古史古伝」とありますが、所謂「偽書」と呼ばれるもの&書かれている内容についての考察をされています。
所謂「偽書」と呼ばれている文書は多いですが、書かれている内容を見る限りでは、後代(殆どは江戸時代から明治時代)に作成されたと推測されるものばかりですね。
まあ、正史である記紀にしても、私は原書を読めないので、翻訳文とか解説書に頼るしかないのですが、その翻訳文や解説書もどこまで原書を忠実に現代語に再現しているか疑わしいところはありますが…そういう点で、古代の言い伝えが紙と墨で漢字を使って書かれるまでに、口伝の時代が何百年か経ているはずですし、写しを作るときも原書をそのまま写さずに、写しを書いた人の勝手な解釈による変更修正などもあり得る訳なので、辻褄が合わないから偽書だ!と一概に切り捨てるというのも難しい部分ではありますけどね。
#ちなみに仏典も、釈迦入滅後、弟子により数百年間口伝が続き、その後に文字記録としてまとめられ、三蔵法師が唐に持ち帰って漢訳を行い、空海や最澄が日本に写経を持ち帰っているので、釈迦の言葉が現代に正しく伝わっている可能性がどれくらいなのか…。

まあいずれにしても、人は自分の信じたいものしか信じないので、元の文書があったとしても、伝わる内に内容が全然別のものになってしまうものなのです。

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