2020年2月25日火曜日

信長の革命と光秀の正義 真説 本能寺 / 安部 龍太郎



「真説」と銘打たれているものの、決定的な資料があるわけではないので、氏の推定でしかないのはしょうがないですね。
まあタイトルは作者が付けるのではなく、出版社が勝手に付けたりすることが多いそうなので、「真説 本能寺」の部分は出版社が勝手に付けたのかも知れません。
実際、本文では「これが決定的な理由だ」というような断定は一切されておらず、公開されている資料を丁寧に解説し、結論に至までの道筋を極めて論理的客観的に説明し、そして氏の推理した結果を提示されています。
歴史家を称する人の多くは、こういう説明を殆どしなかったり、資料も自説に都合のよい部分だけをつまみ食いして、都合の悪い部分は知らんぷりしているものですが、氏の場合は自説に不利な資料の記載などもキチンと提示されていたりするので、信憑性が高くなるわけです。
物事を研究する人は、歴史に限らず、このようにありたいものです。

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