2021年3月11日木曜日

古代史の謎は「海路」で解ける 卑弥呼や「倭の五王」の海に漕ぎ出す / 長野 正孝

以前から古代の海路を読み解くことが、歴史の謎を解く鍵であるというのが、氏の主張で、前著や本書を読むと、一般の歴史学者の方々は如何に古代の交通について無知であるかということがよく判ります。

しかしながら、神武天皇についての件は賛同しかねるんですよね。
神武天皇の頃は、まだ瀬戸内海の航路が開拓されていなかったから、瀬戸内海を通ったという神武東遷は虚偽だ、と主張されているのですが、それゆえに何年も掛かっていたんじゃないの?と思うんですけどね。
まさかと思いますが、1週間くらいで北九州から大阪湾にまで来たと思ってらっしゃるんじゃ…。

まあそういう細かい部分的な主張については、色々とどうですかね?といいたくなるのはありますが、重要なのは古代の船がどういうもので、航海はどのようになされていたか、ですね。
現代の船舶や小型船と、その運航に関する知識は一般の人にはないし、歴史を研究する人達にもないわけです。
ましてや古代の船や航路については、全くと言っていいくらいに何も分かっていません。
そういうのを専門に研究される方はいるのですが、謎だらけで解明できていないんですよね。
どうやって縄文時代の人々は、北はシベリア、南は八丈島や沖縄と行き来できたのか。
誰も回答できません。


0 件のコメント:

コメントを投稿