表紙のイラストが目つき悪過ぎて、まるで太子が極悪人のように見えますが、もうちょっとどうにかならなかったんですかね?
それはさておき、本書での指摘で「皇太子で諡があるのは聖徳太子だけ」というのがありまして、そういわれれば確かにそうかと。
天智天皇の皇太子であられた大友皇子は、後に天皇位に就かれていたとして、天皇の諡を贈られていますが、これは即位を後から認めた形なので、皇太子のままで諡が贈られたわけではないです。
となると、聖徳太子は実は皇位に付いていたけど、それをなかったことにされた可能性も高いと思います。
法隆寺だったか四天王寺だったに、太子のことを法王と記したものがあるそうで、それを根拠に皇位に付いていたいう説もありますし。
十七条憲法は、「廃案の朝議が出されていないから、今でも有効である」という方もおられますが、条文が法的に有効かどうかに関わらず、現代日本でもほとんどの日本人は無意識に守っていることは確かです。
実はこの憲法があるので、古代から日本は立憲君主制だったとも言えるのですよね。
大英帝国が立憲君主制に移るよりも、1000年以上早いわけで。
(世界初かというと、古代中国の伝説とか、古代ローマ帝国の制度とか、そちらの方が早いということもできなくはないので、法制度と歴史の専門家の判断を仰ぎたいところですが)
いずれにしても、聖徳太子の業績というのは、歴史上間違いなくあったわけで、諡の意味も知らない歴史学者とかがいくら否定しても、法隆寺や四天王寺が消えてなくなるわけではないですからね。
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