2019年1月31日木曜日

SPACEMAN / ACE FREHLEY



私はKISSはそれ程好きってわけでもなくて、実際CDは全然持ってない(数枚買ったことあるけど、すぐに飽きて処分してしまう)のですが、何故かAce様のCDは好きで、Frehley's Cometの頃から、ずっと続けてCDを買っています。
前にも書いたと思いますが、あのルーズな音階とリズムが、ロックっぽくて好きなんですわ。
独特のリズムと音程の揺れ方をしていて、外れているのではないけど、合ってるともいえない微妙さが、妙に心地よいのです。

2019年1月30日水曜日

星系出雲の兵站3 / 林 譲治



1巻目の終わり方と3巻目の終わり方が共通してるのですが、次巻を読まずにいられない謎掛け的な終わり方で、話の進め方が非常に巧いなぁと感心してしまいます。
今回は仕事をキチッと進めて完了させるプロとは目立たないものだというのがテーマになっている感じです。
周りから必要とされる人というのは、普段は意外と目立たないことが多いです。

The Beatles (White Album) / The Beatles





所謂ホワイトアルバムが世に出てから50年だそうで、50周年記念版が発売になりました。
プロデューサーのGoerge Martinの息子さんであるGiles Martin氏がリミックスをしているそうです。
スーパーデラックスはとても変えないので、デモ音源付きの方を買いました。
このアルバムは高校生の時に買って、大学卒業まで聞きまくっていましたが、社会人になって実家を出てからは聞いてなく(いつの間にか親にLP全部捨てられてたし)、ン十年ぶりに聞くのですが、憶えているものですねぇ、全曲空で歌えますよ(笑

大人になってからじっくりと聞き直すと、The Beatlesというのは、やはり凄いなとつくづく思わされます。
シンプルで憶えやすいけど美しいor印象的なメロディの数々。
こういうのってなかなか作れないのですが、それを量産するPaulとJohnのコンポーザ能力というのは異常です。
デモを聞いても、PaulとJohnのは、アコギで弾いているデモ段階で、完成形が思い浮かぶくらいに完成されています。
たぶん、歌メロと同時に全部のアレンジが頭に浮かんでいるんでしょうね。

対して、Goergeのは歌メロはほぼ完成しているけど、アコギのバッキングからはまだまだ完成形は遠い感じで、アレンジに時間を掛けていたんじゃないかなという気がします。
それゆえ曲数は少ないですが、その分完成した曲の完成度は高い。
特にWhile My Guiter Genlty Weepsは、今聴いても涙が出そうなくらいにもの悲しくも美しいメロディに心が打たれます。
Goerge Harrisonのソロアルバムを買いたくなって来た。

2019年1月25日金曜日

海と陸をつなぐ進化論 気候変動と微生物がもたらした驚きの共進化 / 須藤 斎



著者は植物性プランクトンの化石(微化石)の研究をされている方です。
地層の中から、高解像度の光学顕微鏡や電子顕微鏡でしか見ることができない、生物の化石を調べているわけですね。

広島の牡蠣養殖の人達が、山の森林を保全し、それによって山から河川を通じて海へ流れ込む栄養分を保全し、植物性プランクトンを育成し、それを餌としている牡蠣の成長を促しています。
それと同じように、植物性プランクトン→動物性プランクトン→小魚類→大魚類→巨大魚類という食物連鎖が、進化に影響しているのでは?ということを述べられています。
至極真っ当な論ですね。
ただ、それを証明する物的証拠(化石類など)が発見されることがあるか、というと望み薄ですね。

また近年の海は、生活排水などで窒素や燐などは豊富になっていますが、鉄分が少なく、そのせいで光合成を行っている植物性プランクトンの繁殖に問題があるそうです。
CO2の排出量増加による温暖化が問題にされていますが、適度な鉄を海にばらまけば、意外とすんなり解決するんじゃね?と読みながら思いました。
以前読んだ本で、鉄製の構造物(車とか)を海に沈めると、その周りに魚類が大量に繁殖するけど、アルミとかだと魚は寄ってこない、という話があって、そのことを思い出しました。
車の鉄分が海中に溶け出す→植物性プランクトンが増える→動物性プランクトンが増える→魚が増える、ということなんかなと。

2019年1月18日金曜日

迷宮の門: 警視庁特命捜査対策室九係 / 渡辺 裕之



渡辺氏の新シリーズが始まりました。
傭兵代理店がちょっと非現実なレベルに逝ってしまったので、地道な刑事さんの活動はリアルに感じます。
相変わらず引き込まれるストーリー展開で、通勤電車で読んでいて危うく乗り過ごしそうになること数回(苦笑
まあ、本当に面白いです。

学校では教えてくれない江戸・幕末史の授業 / 井沢 元彦



積んであったのを思わず手に取って買ってしまったけど、文庫版が出るまで待ってもよかったかな。
私のように、逆説の日本史を全巻通読されている方には、同じ事の繰り返しが殆どなので、焦って買って読む必要はないかと思います。
逆説の日本史を通読するのは大変だと思いの方には、井沢氏の歴史解説の入門編と言うことで、読みやすく分かりやすく書かれており、お薦めです。

2019年1月12日土曜日

ホンダジェット: 開発リーダーが語る30年の全軌跡 / 前間 孝則



自動車メーカーが航空機の製造販売に乗り出すというのは、画期的で前代未聞のことなので、世界中で話題になっているホンダジェットですが、素人故に固定観念に囚われずに一から理論を見直して、成功に至ったのですね。
三菱重工の航空機開発がなかなか進まないのと比較されますが、三菱は逆に航空機製造の歴史や経験があったために、それが過信になり「こんなはずではなかったのに」という状態に陥ったのとは全くの逆という感じです。
ホンダが日本での製造開発や日本人だけでの開発には拘らず、米国に拠点を置いて、従業員の大半が米国で採用した航空機開発製造の経験者を集め、米国での形式認定審査をスムーズに進めたので、「国産」という日本の新聞の見出しは「嘘」です。
しかしながら、開発リーダーが日本人だからこそできたというのも確かで、これこそグローバル企業としての日本発祥企業の正しいあり方なのではないかと思います。

機体の方ばかりに世間の注目が行っているようですが、搭載されているジェットエンジンもホンダが長年開発を進めた独自の設計で、量産化においてGEとの共同開発になりましたが、ジェットエンジンの設計を一から新規で行うというのは、これも非常に画期的なことなのです。
それ故、GEとの合弁企業を作る時も完全にイーブンな形での協業ということを、GEに認めて貰うことができたのです。
あの小型軽量で重量比出力の大きなエンジンがあったからこそ、ホンダジェット独特の翼の上にエンジンを配置する形式が成立しているとも言えますし。

空飛ぶ自動車が次世代の中心になると言われていますが、日本では航空法やらなんやらの規制が厳しすぎて、実現の見通しは非常に難しいのです。
恐らく、これの開発も米国と(事故で人が死んでも大した問題にならない)中華人民共和国が中心になるのは、致し方がないでしょうね。