25日に書きましたNHKの放送なんですが、その放送以来、日本ではドアにサイドインパクトビームという棒が入っていないと安全ではない、というような風潮になりました。そのため日本のメーカーはこぞって入れるようになったんですよね。でもBMWやBENZは、日本や欧州向けには入れていません。米国仕様については、入れないと米国で販売できないので入ってますけどね。さて何故でしょう?
実は前後方向の衝突時には却って危険だからです。
ドアの中に棒を入れれば、確かに横からの追突には強くなるようです。でもこれを追加するのと同じコストを掛けるならば、ドアのプレスを工夫した方が、棒を入れるより強度を上げることができるんです。更に、前後方向での衝突時には、この棒が折れ曲がり室内に突き出して、乗員の脇腹を傷つけることがあるのです。実際に米国ではそういう事故が続いて、棒を入れさせる法規を改正しようという動きが、放送当時あったんですね。その後結局どうなったかは情報が入って来ていないので知らないのですが。
で、米国では衝突事故の内、約半数が横からので残りの半数が前後方向です。これに対して、日欧では前後方向が9割以上を占めており、入れない方が安全なのです。
そういうことに目を瞑り、形だけの安全対策を販売のために行うメーカーを信用できますか?
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