街のスナップを撮られる人は多い、というか写真を趣味にしている人ならまず撮らない人はいないと思います。写真専門雑誌のグラビアやコンテスト入賞作品を見ていても、スナップ作品は非常に多いですね。でも、中にはどう見ても盗撮としか思えないのもあります。
街の景観を撮影したときに、そこに偶然写り込んだ歩行者には肖像権はない、という判例はあるのですが、これは「街を歩く歩行者には肖像権はない」という意味ではありません。その点を勘違いしてる人が多い、というかほとんどじゃないでしょうか?
実際、プロのスナップで某紙のグラビアを飾った「街の歩行者」の写真に、知り合いが撮られていたことがあります。その写真は、明らかに街の景観ではなく、街の歩行者を撮影したものです。タイトルからしてもそうですしね。そのプロが、その人に肖像権の使用を願い出たかというと、そんなことは全然なく、当人もその雑誌を見て初めて知ったわけです。これって明らかに盗撮であり、肖像権の無断使用なんですね。まあご当人は「有名なプロに撮って貰った。嬉しいな〜」と、無邪気に喜んでいたのですが、他の撮られた人達は恐らくそういう雑誌に自分達の写真が載せられていることすら知らないでしょう。もし知ったらどうするでしょうね?
有名なプロが平気で肖像権の侵害をし、それを日本でもトップクラスの専門誌がグラビアに載せる。そういう状況では、アマチュアは何も考えずにその真似をするでしょう。
また、人を写さなければそれでいいかというとそうでもありません。ショーウィンドウなどを写すことがありますが、その中に置いてある作品の著作権に抵触することもあります。
スナップとは、常に盗撮と紙一重であることを念頭に置いて、行いましょう。また通行人を邪魔者扱いしながら撮影している人達もよく見掛けますが、通行の邪魔になっているのが自分達であることを自覚すべきです。 公道で通行の邪魔をするのは、立派な犯罪行為ですから。
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