服部氏の作品は大作で国際的で巨大な陰謀に挑戦するものばかりです。
本作も農業を支配しようとする巨大企業と国家をテーマに挑戦されています。
本作が発表されたのは、2002年に携帯文庫としてが最初ですが、既にこの物語はフィクションではなくなってきています。同様の物語はゴルゴ13でもありましたけど、農薬耐性のある害虫を作り、その害虫に耐性のある農作物を作り、その農作物専用の農薬と肥料を作り、というのは絵空事ではありません。
遺伝子組み換えを駆使しなくとも、既に何十年以上も前から1代雑種の種を農家に売りつけて巨大な利益を独占する、種子ビジネスが世界の農業を支配しています。
世界の人の胃袋が、数社の巨大企業に支配されてしまっている現状では、我々もう何もできることはないのかも知れませんが。
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