2007年9月16日日曜日

【BMW雑記帳】フランクフルトショー

始まりましたね。欧州最大のモーターショーが。
でもBMWは目新しいのはない模様。
既に発売済みのM3とか発表済みの1シリーズのクーペとか、それくらいのようです。X6も確か出ていると思います。

でも今週はそれとは全然別の話題です。
環境対策としてBMWは水素エンジンを推進しているのですが、水素エンジンの場合は問題が2つあります。
一つは水素をどうやって生産するか。今日とある雑誌を読んで知ったのですが、日本では製鉄その他の副産物として水素がかなり大量に生成されているそうなのです。その量は現在の車が全部水素燃料を使うようになっても余裕で賄えるのだとか。これが本当なら車に限らず、水素燃料への転換を推し進めるのがいいはずなのですが、そういう話を聞かないのは石油業界の圧力?
2つめは貯蔵の問題で、水素を液体化するには非常な低温度が必要ですので、高圧ガスとして貯蔵するしかないのですが、この貯蔵ボンベの重さが半端ではないので、あまり量を多く積めないのです。よって航続距離が伸ばせない。

水素による燃料電池も有望視されていますが、こちらも上記2つの問題がネックになっていて、なかなか普及に至りません。
でも燃料電池の場合は、コストが馬鹿高いのが一番の問題なのですけどね。
よく「普及が進んで量産されれば劇的に安くなる」ということが言われるのですが、燃料電池の胆である触媒は白金(しかも排ガスの触媒と異なり他の白金属では駄目で白金そのもの)が必要で、しかも現在車載用燃料電池に必要な量が、現在の白金相場で50万円に相当するそうです。量産しても白金は安くなりませんからね。使用量を減らす研究を盛んにしているようですが、1台分の使用量を減らしても生産量を確保するための奪い合いになって、却って高騰することになりますので、コストはまず下がりません。
でも何故かそういうこと判っていながら、知らんぷりして開発を進めているんだよなぁ。まあ白金ではなくもっと安く資源量が豊富な触媒が見つかれば別ですが。

念のためちょっと検索してみましたが、推定埋蔵量から計算して十分普及できる量が確保できるという説と、全く足りないという説と両方ありました。足りるというのが推進派の計算なのでしょうけど、埋蔵量と1台辺りの使用量がかなり理想的で現在の状況を無視した試算になっているようです。
現在の燃料電池では車1台につき100gが必要で、1000万台の車に搭載すると1000tの白金が必要です。白金の埋蔵量は7〜10万tだそうですが、1997年の世界の白金消費量は150tということです。

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