本書は小説ではありますが、クライトン氏の遺伝子特許に反対する意思表明でもあります。
特許は「自然現象ではない」ものが対象のはずなのに、何故か遺伝子そのものが特許として認められている状態になっています。
そのため現在の遺伝子病治療・薬品の研究が、特許を他に押さえられているためにできない、という状況が起こっているそうです。
もちろん、それに反対する活動もあって、例えば数年前イギリスで自分自身を特許申請するという報道を読んだ覚えがあります。
一体何故こういうことになってしまったのか不明ですが、アメリカで大学の研究を民間企業へ移転するための法律が成立した後、大学が営利主義に走り出したのが原因の一つだとか。
自分の身体の中にある遺伝子が自分達の自由にならない。そういう異常な事態が、現実に今起きているのです。
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