2007年12月25日火曜日

Nik Dfine 2.0



D3に搭載された新アルゴリズムのノイズ除去は非常に強力で、ディテールを失わずにノイズが除去ができるという点で、現時点では最高のものと思われます。このため下手にRAW現像するよりも、JPEG出力の方が美しい滑らかな画像が得られるという逆転現象が起きています。
Nikon純正のRAW現像ソフトCaptureNXには、D3内蔵のものと同じアルゴリズムのノイズ除去が搭載されているという噂もあるのですが、そのせいがノイズ除去をONにすると動作が非常に重たくなってしまいます。それでも得られる出力が、D3のJPEG出力以上であればよいのですが、どうもそうも行かない感じです。何がどう違うのかはよく判りませんが...。
RAW現像ソフトとしては、PhaseOneのCaptureOneが最高で、これから得られる画像はコダクローム画質に匹敵すると言われるくらい強力です。こいつのノイズ除去も強力なのですが、その分ディテールも失われる傾向があります。
Lightroomのノイズ除去も強力ですが、やはりディテールが落ちます。またCaptureOneのようにカメラのICCプロファイルを持っているわけではないので、色調整のし易さががちょっと劣るのです。とはいえCaptureOneの次に色を出し易いのですけどね。


CaptureNX、D3 JPEG出力、Dfine、CaptureOne、Lightroom、SylkypixでISO12800撮影したRAWファイルをノイズ除去処理した比較画像がこちら。

RAW現像のパラメータは基本的にデフォルトのままにしています。ノイズ除去のパラメータだけいじっていますが、ディテールを残しつつノイズができるだけ少なくなると私が感じた設定になっていますので、あくまで参考ということで。
CaptureNXは、ノイズ除去パラメータだけだと霧のようなものが掛かってしまうため、シャープも掛けています。それでも靄のようなものが残っているのが判ると思います。おまけにノイズも結構残っており、D3 JPEG出力と同じ結果が得られませんでした。
D3 JPEGは「普通」に設定しています。他と比較してノイズも少なく、かつディテールがよく出ており、RAW現像するよりもJPEG出力の方が綺麗に見えることも納得できますね。
Dfineは、CaptureOne4で(ノイズ除去なしシャープなしで)RAW現像して16bitTIFF出力したものを、処理しています。D3 JPEGに非常によく似た結果です。色が異なるのは、RAW現像のパラメータが違うためです。
CaptrueOneはノイズは綺麗に除去できていますが、ディテールが失われているのが判ると思います。シャープを0にしているので、そちらと合わせて調整すればディテールは回復しますが、ノイズも増えてしまいます。
LightroomもD3 JPEGに近くなっています。露出が明るめに現像されているため、ノイズがちょっと目立ちますが、露出を暗くすればノイズ感は減らせると思います。
Sylkypixは露出が明るくなっていることと、ノイズ除去設定がシャープ設定と一体になっていて、シャープを減らせないため、一番ノイズが目立ってしまっています。細かい設定ができないのが問題です。
なんかこの結果だけを見るとLightroomでええやんって感じになりますね。
私的にはCaptureOneの出力を処理できること、RAW現像に関係なくPhotoshopCS3で扱える画像全てにこのノイズ除去処理が適用できることで、このお値段の価値はあると感じました。
Dfineのノイズ除去設定による差は、こんな感じです。

コントラストとカラーの2つが0〜200%に設定できます。デフォルトは100%/100%なのですが、ちょっと強すぎでディテールが失われます。200%/200%にすると完全になくなってベタっとした感じになってしまいますね。
まあこのノイズ除去処理をした後に、拡大縮小をどの程度するかで、最適な設定値は変わりますので、そちらも合わせて考える必要があります。
先のRAW現像ソフト同士の比較には、50%/50%のものを選んでいます。

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