2008年3月16日日曜日

【BMW雑記帳】 BMWネタではなくGT-Rネタです



日産GT-Rはあちらこちらで絶賛ですが、そのGT-Rに使われたテクノロジーの数々を解説したムック本が発売になりました。まあなんというか、GT-Rというのは隅から隅まで凄いテクノロジーの塊です。
一番驚いたのが、ボディ製造現場の記事。通常のスカイラインやZと混在で溶接ラインを流れているということなのですが、GT-Rの場合は主要骨格の組み付け精度が0.2mmという、他の車種の1桁以上高い精度で組み立てられているという点。他にも足回りとかブレーキなんかの取り付けも、レーザー測定器で位置を測定しながら組み付けるとか、私が製造現場の立場だったら「そんなもん量産ラインでできるかぁ〜!」とちゃぶ台ひっくり返す(笑)ようなことが行われてます。実際現場の人達も何度もちゃぶ台ひっくり返して、試行錯誤の末実現できたそうなのですが、もう凄いとしかいいようがありません。
どれくらい凄いかというと、ル・マン24HレースGTクラスカーとかWRCカー並以上のボディ精度を、ラインで量産している...という書き方をして判ってくれる人がどれくらいいるのかな。まあ普通に作ったら、ラインなんかには載せられず、1台1台職人さんがレーザー測定器で精度測りながらボディの各部の合わせ込みを1ヶ月くらい掛けて造り、販売価格が5千万〜1億円になる精度を、量産ラインで実現して777万円で販売ということです。

これが凄いという意味は、単にGT-Rという車が凄いということではありません。日本のメーカー(部品製造会社含めて)の製造技術が紛れもなく世界最高の量産技術を持ったということであり、GT-Rだけなく他の車種にも将来的には、この精度が広がっていく可能性が高いことを意味します。
BMWを始めとするドイツ車が、高速走行性能が高く、気持ちのいい走りを実現できる理由の一つに、このボディ製造の精度の高さが上げられます。そんなの日本車の方が精度高いだろう!という反論が聞こえそうですが、残念ながら日本のメーカーは、コスト低減という理由でドイツ車程の精度での作り込みはしていません。やればできたのでしょうけど、コストを理由にしていないのです。
GT-R製造において、世界最高レベルの精度を低コストで(といってもまだまだ既存の精度での製造コストより遙かに高いですが)実現できたことで、コストを理由にボディ精度を落とす必要はなくなりました。
BMWの気持ちのいい走り、BENZの信頼感ある走りが、日本車でも実現できる可能性が益々高くなったわけです。BMWの走りが日本車で安く手に入るようになったら、嬉しくないですか?私は嬉しいですよ。日本人だからできれば日本車に乗りたいですし。




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