2008年3月23日日曜日

【BMW雑記帳】 いつかはクラウン

今月のザッカーに135iクーペの試乗記が掲載されています。

で、そのザッカーでも、ベストカーでも、新型クラウンの走りが絶賛されています。
これまでのトヨタやレクサスのダンパーは、主にカヤバが納品しており、設定がフリクションが大き目で微小入力時には動かずに、大入力時にのみダンプするようになっていたそうです。微小入力は柔らかいゴムブッシュで吸収していたと。そういう設定がトヨタの乗り味を作っていたわけです。
が、日産が主に採用している日立系(トキコ)のダンパーは、微小入力のフリクションが少なめで、ゴムブッシュに硬いものを使っているのですが、トヨタでもトキコのダンパーを試し、カヤバに「こういうのを作れ」と作らせ、新型クラウンに採用したということです。低価格グレードにはトキコのダンパーを採用しているそうですけどね。上位車種は可変機構を入れているから、その兼ね合いなのか、系列に高価格パーツを優先して納品させるからなのか。
まあ単純にいうと、トヨタの足回りに対する考え方も、やっと現代の世界的なトレンドに乗ろうとしているということですね。旧来のトヨタの足回り設定に固執する役員さん達も多いそうで、社内では新型クラウンの足回りは評判がよくないそうですが(笑)
フリクションの少ないダンパーにするとブッシュ類を硬くすることができ、エンジンマウントなども硬いものを使っても乗り心地が悪くならないそうです。ブッシュ類やマウント類を硬くできれば、高速走行時のハンドリングも安定し、コーナリングも安心感のあるものにできると。
ドイツ勢が40年くらい前から行っている設定なのですが、日産やスバル、マツダなどが20年くらい前からこういう方向でセッテイングしているのですよね。最近はアメ車もこういう方向に変わりつつあるそうですけど、トヨタもやっとそういう方向に向かうようになったと。
もっとも日本のユーザーのほとんどは、恐らく旧来のトヨタ方式が好きで、それ故日本国内のシェアはトヨタが過半数を取っているのではないかと思います。この新クラウンの足回りが、日本国内で受け入れられるかどうかによって、トヨタの足回りに対する考え方が全面的に変わるか、一過性なものに終わってしまうかが決まるでしょうね。
ドイツ的なダンパーが是となれば、きっと日本のダンパーもビルシュタインやザックスに負けないレベルに変わるでしょう。そして、日本人の車の足回りや運転に対する感覚も、変わって欲しいものです。


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