2008年4月13日日曜日

【BMW雑記帳】 ブランドの価値とは



福野礼一郎氏の新刊世界自動車戦争論 1 (1)は、ビジネス雑誌「ゲーテ」の連載をまとめたものです。
「1」とあるので続刊もあるのですしょうか?ゲーテは読んでないので、福野氏が連載をしていたことも知らなかったのですが。サブタイトルに「ブランドの世紀」と付いていて、巻頭の本書のための対談で、欧州メーカーのブランド戦略について語られてます。

考えてみるとBMWなんかは、そのブランド戦略が非常にうまいメーカーですね。まあローバーでは失敗しましたが、ロールス・ロイスとミニではブランドだけ買って、全く新規に開発をして、どちらも大成功を収めています。
日本での販売戦略にしても、メーカーが直接日本に子会社を作ったのはBMWが最初で、契約ディーラーの店舗デザインその他をCIで統一して、BMWというブランドイメージを徹底的に日本人の脳裏に叩き込んだのです。徹底したCIでブランドイメージを明確化して差別化を図るという、今では当たり前の戦略を、日本で最初に実行したのはたぶんBMWのはず。
モータースポーツに絶えず参戦し、成績もきちんと残して、スポーツイメージを高めて維持する。Mモデルというモータースポーツイメージに特化した特別車両も用意し、標準車のイメージも高める。また他のメーカーでは排除しようとしていたチューナーを積極的に援助し、メーカーの枠を超えた尖がった性格のものは任せて、ユーザーの満足度を上げる。
全てBMWのブランドイメージをユーザーに植え付け、人気を高める方向になっており、今では他の様々なメーカーが真似している手法です。

もちろんそのブランドイメージをきちんと実現する製品を、途切れずに開発し販売し続けることができているからこそ可能なことなのですけどね。


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