2008年7月14日月曜日

【iPhone 3G】Appleが全てのコンテンツを支配する日

今日の夕方4時くらいにiPhoneにストラップを付けられるカバーがないかと探しに、梅田ヨドバシに行ったのですが、「緊急入荷」とかで普通にiPhoneが売られていましたよ。話題作りのために、わざと初日は供給を絞ってたのではないかと。

さて、発売前日の晩には、iTunesStore内にAppStore(こっちは何故か頭に "i" が付かない)が登場し、有償/無償を含めてざっと200程度のアプリが登録されていたようです。今日は更に増えて400近くあるみたいですね。
たぶん今後更に増えて来ると思います。雑誌にiPhone/iPod Touchをギターにするアプリが掲載されていたなと思って探したのですが、見つからず。ピアノ、ドラム、バンド、ヴァイオリンなんかは見つかったし、ギター・チューナーもあったけど。ググって調べたら、JailBreakしたアプリだとか。作者のWebにはiPhone OS 2.0対応版を、今月中にAppStoreにてリリース予定になっていました。GPL2ライセンスだから、ソースも公開されるのでしょうね。アプリ作成の参考にさせて貰おう。(参考にしたのは当然GPL2でリリースしなきゃね)



このAppStoreも巧妙です。登録料とかは一切必要なくて、売り上げの30%をAppleが徴収するだけです。無償ソフトは売り上げ0なので、Appleへの手数料も0になります。
元々Macにはガジェットと呼ばれる小機能なアプリを作ってフリーで公開する文化があって、iPhoneでもその文化が受け継がれる方向に進みそうです。フリーウェアを作成している人達にすれば、Appleの公式サイトで一切の費用負担なしに公開できるのですから、利用しないわけはありません。まず間違いなく、今後大量のフリーウェアがAppleStoreに集積するでしょう。
また有償ソフトでも、個人でシェアウェアとして小額のアプリを作成している人達にしても、登録料とかなしで売れたら料金徴収をして貰って手数料を払うだけという手軽さですから、やはり積極的に利用することになるでしょう。実際、既に日本円で100円くらいとか300円くらいのソフトがかなり多くAppStoreに登録されています。
ソフト企業にしても、小売りに経由だと代理店と販売店とのマージンに5割くらい持って行かれますし、パッケージ作成費用とか流通経費なども馬鹿になりません。ダウンロード販売で、売り上げの7割が自分たちの手に入り、しかも販売に関する経費も不要になるので、AppStoreを利用するのは利点が非常に多いです。体験版などやデモ版などは無償ですから、経費無料で公開できますしね。
こうなると、iPhone/iPod Touch用のアプリは、ほとんどがAppStore経由で販売されると考えられます。つまりほぼ全アプリの流通をAppleが支配し、売り上げを管理してその3割がAppleの懐に入る訳です。
これまでAppleはMacを売っていたわけですが、Macのアプリを3rdPartyが開発して販売しても、Appleには一銭も入りませんでした。しかしこれからは、3rdPartyが作成したソフトが売れたら、Appleにも利益が出る構造になっています。
更に巧妙なのは、この仕組みがアプリを開発する会社や人達には、なんら不利益にはならず、むしろ経費削減になるようになっていることです。損をするのは、今まで小売りとしてアプリを販売していた店舗です。損どころか、iPhoneのアプリに関しては一切関与させて貰えないわけですよ。
AppStoreに登録されるアプリが増え、売り上げが増え、アプリをダウンロード購入するというのが一般的になったら、恐らく次はMacのアプリもAppStoreで売るのではないでしょうか?今のiTunesの仕組みからすれば、特別難しいことではないですからね。むしろフェアプレイDRMで、ライセンス管理が楽になる分、CDにソフトを焼いて販売するよりも楽なはずです。
こうして、音楽やビデオなどのストリームコンテンツに続いて、アプリケーションというコンテンツもAppleが独占支配することになって行くのです。
AppleがiPhoneを「新しいアプリケーション・プラットフォーム」と呼ばずに「革新的な携帯電話」というのは、将来的にアプリケーション販売をAppleが独占する戦力を、世の中に気取られないための方便にしか過ぎないということです。
ま、気が付いている人は気が付いているのですけどね。でもまだ気が付いていない人がほとんど。気が付いた時には、Appleの支配が完了しているということですね。

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