今人気の武術家と脳科学者の対談本です。
世の中の人が如何に思考停止に掛かっているかについての話に終始しているように思います。
ほとんどは「そうだよなぁ」と思わされることばかりなのですが、1点マニュアル化についてはちょっと「あれ?」と思いました。
武術というと型稽古が中心なのですが、「型稽古というのは人がついやってしまう動きを封じることでレベルの高い動きを発見できるように組まれている」と型稽古を賞賛しておられます。反面「型にはまって抜け出せない人もいる」ことも認めておられます。
その一方でマニュアル主義を「マニュアル人間を作ってしまう」ということで否定されています。
しかし本来マニュアルというのは、型稽古と同じように「ついやってしまうことを封じることで、ミスをしない人を育てる」のが元々の目的なのです。しかし今の日本では「マニュアルの型にはまって抜け出せないマニュアル人間」ばかりができてしまっている状況です。
たぶん型稽古も、今の日本人がやったら、ほとんどの人は型だけでそこから昇華することができないのではないでしょうか?
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