2009年2月24日火曜日

DNAロボット 生命のしかけで創る分子機械 / 萩谷昌巳・西川明男



う〜む、分子生物工学がここまで進んでいるとは。
昔々、子供向け戦隊ヒーロー番組で、悪の組織が「DNAシンセサイザー」で怪物を自由自在に創り出すというのがありましたが、
「塩基の数が数十から百数十個のDNAは、一万円弱で簡単に手に入れることができる」
のだそうで。まだちゃんとした生命体を形作れる程の分子量の合成は難しいみたいですが、設計された人工生命が実現するのも、そう遠いことではないのかも。

それはさておき、本書の本題は、DNAそのものをナノメカとして設計・製造することです。
主に歩くDNAの話が出て来ます。
DNAにタンパク質で合成されたナノメカを創るのではなくて、DNAやRNAをナノメカとして使うのだそうです。
DNAにそういうことができるのか、というのが非常な驚きでした。
こういうのを読むと「愛とか魂とかは、精密な自立機械が抱く錯覚に過ぎない」と思ってしまいます。


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