2009年8月12日水曜日

全宗 / 火坂 雅志



火坂氏は今でこそ、歴史の陰に隠れた英雄にスポットライトを当てた本格長編歴史小説を得意にしていますが、その第一歩が本作だと思います。
これも読み逃していたんですよねぇ。まあこれが発刊された当時は、火坂氏というとオカルト伝記小説なイメージが強くて、こういう本格歴史小説を書くとは思ってもいなかったので。
長編自体、本作が氏の第一作ではないかと思うのですが、構成といいストーリー展開といい、既に完成の域に達していた感があります。
しかし秀吉の側近にこういう人がいたことは全然知らなかった。火坂氏の歴史小説の登場人物全般に言えることですけど、忘れられた英雄を掘り起こすのがうまいですよ。



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