2009年10月25日日曜日

ザ・リンク / コリン・タッジ



ドイツのメッセル・ピットという油母頁岩(原油が搾り取れる)採掘場があるのですが、その油母頁岩は保存状態が非常によい化石ができやすい性質で、完全骨格化石が多数発見されているそうです。
その中で、これまで発見された中で最も完全に近い霊長類の化石が発掘され、それがまだ未発見の霊長類の始祖の化石ではないかという可能性があり、古代生物学界に衝撃を与えているそうです。
本書執筆時点では、まだ解析が進められているところですが、霊長類の進化の説明を中心に、今回の発見が如何に画期的なことであるかが解説されています。

本書を読んで面白いなと思ったのは、人類に至るまでの霊長類の進化と化石の発見場所とが連続していなくて、ある段階の化石の発見場所と次の段階の発見場所が遠く離れていることが多く、地域的に連続していないということです。まあ各段階間には数十万年レベルの時間差があるので、その間の気候の移り変わりで、ある種族が地球を何周もしていたとしても不思議ではないのですけどね。


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