2010年4月26日月曜日
Sting in the Tail / SCORPIONS
歴史的Hard Rock Band、独逸の蠍団も、本作にて解散になるそうです。邦題「蠍団とどめの一撃」は、ほぼ正確な原題訳で、正に最後の一撃でシーンにとどめを刺したというところでしょう。
とはいえ、本作を制作中には解散などは考えていなかったそうで、本作のあまりの出来の良さが、マネージャーの「これ以上のものを今後も作れるのか」という一言が引き金になり、「激しいスコーピオンズのライブのクオリティを落とさずに続けるのは、もう少しで不可能になる」という判断もあって、これから始まる2年間のワールドツアーを持って、活動停止することにしたと。
実際、70年代にデビューした有名HR/HMバンドのメンバーが還暦を迎えており、そのパフォーマンスにはライブ、スタジオ問わず疑問符が付くというよりも、聴いているのが辛くなるようなものが出てきていて、「最高の状態のままで終わりたい」というのは当然かと。
90年代には低迷していた蠍団ですが、本作は原点に還った正統的なHard Rock曲ばかりで構成されており、美しいバラードと軽快なリズム&キャッチーなメロディーのRock'n'rollの秀作が満載です。
特に4曲目のThe Good Die Youngなどは、あまりの曲の美しさに思わず涙しそうになるくらいです。「善人は早死にする。明日は来ないかも知れない」そう歌い上げるKlaus Meineのヴォーカルの素晴らしさは、後年歴史的として語られることになるのではないかという予感がします。
あまり謂われることも少ないですが、Rudolf Schenkerのリフワークは、相変わらず絶品です。バンドの創設者であり、リーダーでありながら、常にバッキングに徹し、バンドのサウンドを後ろから支え続けた男。AC/DCのMalcolm Young、Judas PriestのK. K. Downingと共に、3大名バッキング・ギタリストと言えましょうね。(とはいえK. K. Downingはリードギターも結構弾いてるんですけどね)
なにあれ、本作はHR/HMファンなら必聴の1枚です。
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