上下2巻の大作ですが、これは面白いです。元のアイデアが他にない独創的なものですが、うまくまとめられていて、実際にそうあってもおかしくはないなと思われます。
8代将軍吉宗が主人公ですが、吉宗公にまつわるいくつかの謎がこれで納得できます。
御三卿を創設した理由、三男坊の冷や飯食いが忍者集団を率いていた理由、親に似ず巨漢であった理由などなど。
ネタばらしになるけど、読み始めてすぐに出てくることだからいいか。
本書では吉宗が実は豊臣の血を引いていて、徳川家に成り代わるというストーリーです。
小柄な秀吉の子孫が何故に巨漢なのか?秀吉の子、秀頼は祖父の浅井長政そっくりで巨漢だったそうで。
#徳川家康が、成人した秀頼と面談して驚き、豊臣家を滅ぼす決心をしたと言われていますが、長政そっくりな容貌に恐れを抱いたのではないでしょうか。
本説に難があるとすれば、落ち延びるとしたら秀頼ではなく、その息子だったのではないか?
という気がします。落城時には既に息子がいたことは、あまり知られていないのかなぁ。
それと時代劇ということで、剣劇と忍者の暗躍が長々と描写されていますが、ちょっとしつこすぎる気もしましたが...この手の小説を読む人は、こういう部分を楽しむから、仕方がないか。
真田幸村の遺言(下) 覇の刺客 (祥伝社文庫)
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