2011年10月17日月曜日

大わらんじの男(五) / 津本陽



八代将軍 吉宗公の物語も最終巻です。
本巻では、米相場の低迷による諸藩と幕府の困窮、蝗による飢饉への対策に苦心する姿が書かれています。
経済問題は、現在でも確実な回答がない状態ですが、昨今の日銀総裁よりは、かの時代の大岡越前守の方が、貨幣の流通と物価や景気の関連性を、よく理解していることが判りますね。
逆説の日本史では、米価低迷による幕府の金蔵が赤字の原因を、新田開発により増産としていますが、これを読むとそうではないようです。
日本経済が低迷する理由も色々とあるのですが、政府も官僚も、原因を把握して対応する様子がないのがなんとも。
現代政治が、近代政治以下であるのは、どうにかならないものでしょうかね?

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