新コンセプトに基づくプロダクト・ラインおよび新製品3機種を同時発表
SIGMAのレンズというと、性能はそこそこよくて低価格というイメージも強かったのですが、デジタル時代になって真に高性能なレンズを出してくれてきており、私は今ではNikon純正レンズよりもSIGMAレンズの方が好きなくらいです。
F1.4/50mmやF1.4/85mmに引き続けて、単焦点の高性能レンズをドンドンと出して欲しいと思っていたところ、フォトキナ2012のプレスリリースで、プロダクトラインを3本に分け、内一つが「高水準の芸術的表現を叶えるアーティスティック・ライン」と発表されました。
そのアーティスティック・ラインの第一弾が、F1.4/35mm。
Distagon T* F1.4/35mm ZF.2の映りが、空恐ろしい映りをしていることと、Y/CのF1.4/35mmをNikon-Fマウントに改造して楽しんでいることもあって、これはパスかなと思ったのですが、MTF曲線を見て考えを改めました。
こんな凄い特性のレンズ、絶対買わんとあかんやろ。
更に独自開発のMTF検査機で、全数検査をするそうです。
今までもMTF検査はしていたそうなのですが、より高い周波数成分まで検査できるようにしたとのこと。
これでもう私がファンダーを覗いて、右側と左側で映りが違うぞ!と嘆くことが完全になくなってくれるといいのですが。
残念なことに、ヤシカZeiss、コシナZeiss、Nikkor、SIGMAと、どれも右側と左側で映りの異なるのがあるのですよね。ちゃんと全画面同じのもあるのですが...。
期待してます、SIGMAさん!
(2012/09/22 12:50追記)
シグマ山木社長に交換レンズ新コンセプトを訊く
これによると、F1.4/35mmは倍率色収差だけではなく軸上色収差も減らすように設計されているそうです。
昔は、望遠系で軸上色収差を補正していましたが、広角では特に色収差は補正されていませんでした。
それをCarl ZeissがY/C用のDistagon T* F2.8/21mmで、広角としては初めて異常分散レンズを採用して倍率色収差を補正した設計を行い、以来広角では倍率色収差を補正するのが当たり前になっています。
望遠では、軸上色収差を補正するのはかなり前から行っていますが、倍率色収差についての話はあまり聞きません。たぶん望遠は軸上色収差に比べて倍率色収差が元々少ないのでしょうか。
逆に広角では倍率色収差の補正をされるようになりましたが、軸上色収差についてはあまり聞きません。倍率色収差の光学設計的な補正が進み、かつデジタル時代になってソフト補正で倍率色収差を修正できるようになって、極僅かな軸上色収差すら問題になるようになってきたのではないかと思われます。
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