2013年6月30日日曜日

柳生大戦争 / 荒山徹



題名からすると柳生一族の小説のように見えますが、内実は江戸初期の頃の朝鮮王国の内実の物語です。
朝鮮北部に住む女真族が「後金」国を興し、それが「満」国になり、更に「清」帝国へと拡大していく時に、朝鮮を侵略し属国へとなしていく過程が克明に描かれています。
徳川三代将軍家光の時代に、朝鮮通信使が復活するのですが、その通信使が江戸で豪勢な歓待を受けているときに、朝鮮は清に屈してしまってるんですね。

3部構成になっているのですが、第一部で高麗の高僧が元寇でなくなった高麗兵を博多で弔うシーンがあるのですが、既に日本の僧達が日本兵のみならず敵である高麗兵や蒙古兵まで弔って成仏させているのを知って驚きます。
「人間は死ねば敵も味方もなく、悪人も善人もない。等しく神となり、仏となるべきなのです」という日本の山伏の言葉に、高麗層は愕然とし、蒙古兵を弔ったことに対して怒りを露わにします。
亡くなった兵を敵味方の区別なく弔うということは、たぶん今の日本人でも違和感はなく当然のことと感じると思います。
そのため靖国神社には、大東亜戦争で亡くなった日本兵だけではなく、アメリカ兵、ソビエト兵、中国兵など全ての死者を奉り弔っています。
でも中国や韓国朝鮮では敵を弔うなどというのは言語道断な行為で、死しても未来永劫決して許してはならず、墓を暴いてでも晒し、打ち捨てるべきものなのです。
たぶん世界的な常識は、中国朝鮮の考え方の方で、日本が異常なんでしょうけどね。
お釈迦様は「死ねば皆仏」などとはおっしゃってなくて、日本独自に発展した日本式仏教の中で出て来た思想ですから。

多くの日本人がよく「中国の領土の一部を無理矢理奪って、満州という傀儡政権の国を創った」というのですが、後の「満州」国になった領土は、元々は「後金」だった頃の領土で、清に征服される以前の中国「明」の領土ではなかったんですよね。
中原を征服した満州族を元の領土の満州に戻しただけで、中国の領土を奪ったわけじゃない。
逆に今の共産党政府が清の頃の領土を根拠に、旧「満州」の領土を自国のものとしているのこそ、不当に満州人の領土を奪っていることになります。
まあネパールやチベットを自国領土と主張し、武力占領しているくらいだから、その程度のことは連中に取っては当たり前なんでしょうけどね。

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