2013年12月3日火曜日

業政駈ける / 火坂雅志



時代は戦国時代の中頃、上杉謙信がまだ長尾景虎で関東管領になる前からなった直後辺りの時代の、群馬県は榛名山辺りを支配していた長野業政の後半生を描いています。
火坂氏はあまり知られない歴史に埋もれた人物を取り上げることが多いのですが、今回も一般には知られていない武将を取り上げています。
時の関東管領 上杉憲政が北条に追われ、長尾景虎に管領職を譲る次第がよく判ります。
関東公方や関東管領は、京の公方や管領を完全に無視していると思っていたのですが、景虎は時の将軍 足利義輝に直に会いに京へ上り、関東管領の補佐と場合によっては就任を命じられていたのですね。
謙信が密かに京へ上っていたという話は他の物語でも出ており、その折に将軍に拝謁をしていたのは知っていましたが、このような命を受けていたのは知らなかった。

上杉謙信と長野業政が、互いの生き様を認め合い信じ合い、武田・北条勢の猛攻を跳ね返す様が見事です。

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