大栗先生の最新刊大栗先生の超弦理論入門 (ブルーバックス)
本書は先生の一般向け著書としては初めてのものなのですが、これも非常に判りやすく書かれています。
アインシュタインが相対性理論を提唱したのは、光速が常に不変であることを説明するためです。
これまで読んだ書籍では、この光速不変というのは、光速を測定する実験結果で常に光速が同じになることから出て来ているように書かれていた(或いは私にはそう解釈できた)のですが、大栗先生によればマックスウェルの電磁理論方程式(有名なマックスウェルの方程式)を解くと光速が不変という解が出てくるのだそうで、理論が先で実験が後なんですね。
こんな基本的なことを今まで知らなかったというのが恥ずかしいというべきなんでしょうけど、いやどう思い起こしてもこれまで読んだ解説書には光速測定実験とマックスウェルの方程式の関係ないんか全く書かれていなかったよなという思いが強いです。
マクスウェルの方程式やアインシュタインの相対性理論が、次元の影響を受けなくて、3次元空間だけではなくて、4次元でも5次元でももっと高次元でも成立するという話も初めてです。
超弦理論が優れているところは、適用できる次元が1つだけで他の次元では成立しないことだそうで、そのことが我々の宇宙が3次元空間+1次元時間の理由を解く鍵になるということも初めてです。
相対性理論は一般人には非常に胡散臭いのですが、GPSでの位置計算では相対性理論によるズレを補正する必要があります。
そのこと自体は前に聞いたことがあったのですが、大栗先生は何がどういう理由でどれだけズレでどうなるかを、キチンと具体的に数値をあげて説明してくれています。
補正しないと12km位置がずれると。
つまり実際に相対性理論は(少なくともその方程式による計算は)正しいことが、既に確認されています。
いやほんと目から鱗の連続です。
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