最近、地図とか地形とかを読み解くと称する書籍が増えているのですが、本書もお題目だけで、あまり地図は出て来ません。
地形の話もほとんど出て来ないです。
でも内容はなかなか興味深かったです。
大陸の王朝史に書かれている倭国についてを色々と解説される方は多いのですが、同じ書に記載されている周辺国についての記載と比較して、当時の倭/日本がどのような勢力的位置にあり、それぞれの国との力関係がどうだったかを解説しているのが、本書の特色ではないかと思います。
細かい部分でも色々と今まで知らなかったことが書かれていて、その点でも興味深いことが多かったです。
一例として、「百済」を現代韓国語では「ペクチョ」と読むんですが、百済の元になった国が馬韓の小国の一つである「伯済」で、これを「ペクチョ」と読んでいたそうです。
当時の大陸国家の音で「伯」「百」を「ペク」、「済」を「チョ」と読んでいたのでしょうか?
他の小国を征服して、百の小国をまとめ上げたという意味で、「伯」を「百」に変えたのでしょうか?
或いは現代韓国語での漢字の音が、こうなのかな?
当時の百済語での読みは、現代では全く不明なので、日本での読みである「くだら」がそのまま百済語での読みだった可能性が高いとは思いますけどね。
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