2016年3月13日日曜日
嘘だらけの日英近現代史 / 倉山 満
嘘だらけシリーズ第五弾です。
倉山氏は、実はこの日英こそ書きたかったのだそうですが、今の日本では英国に関心がある人はほとんどおらず、いきなり発刊しても売れないからという理由で、後回しになったそうで。
実際、第二次世界大戦後の英国は陰が薄いですからね。
本書で書かれていますが、欧州では第二次世界大戦の戦勝国は、実は独逸と日本だと言われているそうです。
今の欧州各国の経済状況を考えたら、笑えない話ですね。
戦後の独逸と日本、伊太利亜の経済復興と、対する英吉利と仏蘭西の経済凋落をみたら、どっちが戦勝国なのか分からないくらいです。
日本では第二次世界大戦を太平洋戦争と称し、米国だけが敵対国というようなイメージになっていますが、そもそもは中華事変(戦争ではなく事変)が続いていたところに、欧州で独逸が周辺国への侵攻を始め、それに対抗しようとした英吉利が、何をどう間違ったか傍観していた亜米利加を引っ張り込んで日本の相手をさせたし、東南アジアの殆どは英吉利と和蘭の植民地だったから、実際には日英戦争の方が日米戦争より先に始まっていたんですよね。
その頃の戦況を見ると、わざわざ真珠湾を攻撃なぞする必要なんかなかった。
#やるのなら戦艦を空爆するのではなく、石油施設を空爆して叩いておけば、太平洋艦隊が燃料がなくなって身動きできなくなって、米国が日本にちょっかいを掛けることはできなかったのに、石油施設は丸々無傷で残してしまった。
東南アジアでも和蘭領のインドネシアを陥落した時点で、亜米利加から輸入停止された石油を補えるだけの油田を確保できているのでそれ以上深追いする必要などなかったと。
目的もなく、ただひたすら無闇に戦線を拡大(最大では地球の半分を戦線にしていた)するという、一体何を考えてそんな無謀なことをするのか?としか思えないことばかりです。
今は(結果的に負けたから)、強大な亜米利加に戦争しかけること自体が無謀、ということになっていますが、実際には「勝てた戦を、わざわざ負け試合しにした、軍部首脳の馬鹿」としか言えないような戦争だったようです。
未だに亜米利加が日本に戦闘機の独自開発や、コンピューターOSの独自開発などを認めず、潰しに来るのは、第一次第二次世界大戦での日本の強大さをイヤという程味わった恐怖感からだと思われます。
そんな過去を日本人はすっかり忘れ去り、白人に媚びへつらうようになったのだから、戦後のマッカーサーの洗脳教育は大成功ということですね。
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