2016年6月14日火曜日
【真説】日本誕生I卑弥呼は金髪で青い目の女王だった! (“真説”日本誕生) / 加治木 義博
以前にもこの方の著書を読んでいますが、一部前作から訂正が入っています。
納得できることも多々あるのですが、古代の発音復元の解説に突然現代朝鮮語が出て箇所が数カ所あって、折角の論を台無しにしていると思います。
現代の朝鮮語(韓国語)と古代半島の言葉は、全然別物ですから、中国語や日本語の方は古代の発音を元に解説している中に現代朝鮮語を参考にするのは、何も意味がないどころか、折角のお説の信憑性をなくしてしまいますよね。
#とはいえ、古代半島で話されていた言葉を復元する術はないのですけどね。
現代日本人のDNA解析で、約5%程度白人系のDNAが混じっていることは分かっていますが、古代の南九州に碧眼金髪の白人民族が住んでいたとしたら、もう少し白人DNAの割合が多くてもいいんじゃないかと思います。
著者は言語学からのみ追っていて、現代科学の遺伝子解析や遺跡調査結果などは顧みておられないようなので、そちらの調査結果とは相容れない説が展開されている部分もあります。
とはいえ、古事記の漢字の読み方を、これまでの説が間違っているというのは確かだと思います。
そもそも江戸時代には、誰も読めなくなっていたのを、本居宣長が解析して読めるようにしたのですが、それが正しいとは限らないです。
それ以前に本書によれば、古事記の前文で、「既に意味の判らない言葉があるが、そのまま書いておくので、後の人が明らかにして欲しい」とあるそうで、何百年も前の言い伝えを、そのままの音を漢字にして書き残していることから考えても、古事記に記載してる漢字自体が単なる当て字のものばかりということになります。
そういう意味では、本書での読み方も頭から否定はできないのですよね。
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