女系の家系図で歴史を語られていて、他の歴史家とは異なった視点からの解説は非常に面白かったです。
古代では女性の地位や財産権というのが保証されていて、世間への影響力が強かったのですが、平安後期辺りから段々と弱くなり、室町時代くらいになると女性の地位が疎かにされるようになった、というのが大まかなお説だと思います。
これはまさしくその通りだと思います。
ただ系図を女系でということでしたが、実際掲載されているのは男女混じりになっているのが、ちょっと中途半端に感じました。
まあ、昔は女性の本名は秘すものですし、通称でも記録に残ることが少なく、母親が誰か不明な場合も多いので仕方ないのでしょうね。
また平安時代の貴族における、乱れた性関係をはっきりと書いた人も、あまりいないのですが、著者はしっかりと書かれています。
平安時代を真面目に理解しようと思ったら、この問題は避けて通れないのですが、世の中の真面目な学者さん達はこの問題は無視なんですよね。
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