2作の中編が収められていますが、薄めの文庫本2冊にもできるくらいの分量があって、結果本書はかなり分厚い文庫本になっています。
ストーリーは続いているわけではないのですが、登場人物が同じで、連作として書かれているので、1冊にまとめたんでしょうね。
逆にいえば、この登場人物でシリーズ化するわけではないということですか。
1作目のブラッド・ゼロと2作目のクラウド・ナインは、それぞれ別のテーマによる近未来SFですね。
昔から研究されて実用が近そうでいて、なかなか実現できていないネタを扱っています。
特にブラッド・ゼロは、実用化できたら医学の発展、特に救急医療の飛躍的な救命率向上を望めるので、現実になって欲しいものです。
2作目も今現在の世界の問題点を掘り起こしています。
本作のアイデアも昔からあるのですが、兵器化される可能性が高過ぎて、やるにやれないもの。
とはいえ、これが実用化されれば、核ミサイルの飛来に脅えなくて済む可能性も高いですが。
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