2018年12月2日日曜日

裏関ヶ原 / 吉川 永青



この方の小説は初めて読むのですが、文章力といい、構成力といい、レベルがかなり高く、面白く読み進めました。
既にベテランと言っていいくらいの作品を出されていて、これは是非これまでの作品を遡って読まなきゃならないなと感じました。
短編集なのですが、題名が示すように、天下分け目の関ヶ原の戦いの裏で進んでいた物語が、微妙に絡み合って並んでいます。
それぞれの短編を一つずつ読み進めていく内に、成る程前のあれはこっちに関係していたのか、と糸が解れる仕組みになっています。

それにしても、あれだけの軍勢の戦いが、たったの一日で終わってしまったというのは、誰にも読み切れなかったのでしょうね。
普通なら1月以上は続くはずの規模の戦なのに、たっち一日で…。
石田三成が戦下手にしても、酷すぎる。
小早川の裏切りが原因とされていますが、実際にはそれ以外にも色々とあったんじゃないのかなぁ?

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