2019年2月3日日曜日

死体島-オッドアイ / 渡辺 裕之



1月の間に2冊も刊行で、いつもながら渡辺氏の刊行ペースの早さには驚きです。
まあ、こちらは2年前に新書版で刊行されたものを文庫化したもので、加筆訂正とかはしていないようですが。

昨年、中華人民共和国が自国に国籍を有する人民で、海外に居住するものに対して知っている情報は全て共産党政府に提供することを義務づけた、謂わば12億の人民総スパイ化する法を施行することになりました。
これにより、中国外の企業や組織は、人民共和国に籍を置く人を雇用する場合は、その企業や組織の情報が全て共産党政府に垂れ流しになることを覚悟しなければならなくなったわけです。
#欧米や日本の政府が、携帯回線キャリアに中国製の交換機の使用を中止するように要請しているのも、共産党政府から情報提供の要請があった場合に中国企業がそれを拒むことができないからですね。
しかし、本書では共産党政府が世界各国に潜ませているスパイは、情報をかき集めるだけではなく、様々な工作をも行っていることも示しています。
ここまでのことを、実施に行うなんてあるわけないだろ!という人が多数だと思いますが、ウイグルやチベットで何が行われているかを見れば、妄想とも言えないのです。

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