2019年6月30日日曜日

東大法学部という洗脳 昭和20年8月15日の宮澤俊義 / 倉山 満



サブタイトルに「昭和20年8月15日の宮澤俊義」とありまして、東大法学部教授の宮澤氏の説が現代日本の憲法解釈の基準になっていることについて、述べられた書です。
素人の私から見たらこの宮澤氏は、その時の権力者に都合のいい法解釈を捻り出すのが上手い御用学者、にしか見えないのですが、現代日本の法学者の先生方に取っては神聖にして冒すべからずな法解釈の権威になっているようです。
法学だけではないですが、日本の学会の権力構造というのは非常に歪なものになっていて、先人を否定することは一切許されない、旧帝国大学の教授の言うことは絶対的な正義である、という暗黙の決まり事があるようで、そこから外れたことをすると学会を追放されることになっています。
にしても、この宮澤という先生は、非常に頭のいい方のようで、各国の憲法を深く研究し理解した上で、理屈を構築されているようで、その巧妙さにはその辺の(ろくに他国の憲法を読んだこともない)先生方では論破できないそうで。
自国の憲法がどうあるべきかも議論できない呪いを、宮澤氏にかけられてしまった日本は、これからどうなるのか。

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