タイトルからして宇喜多の捨て嫁 (文春文庫)の続編ですが、捨て嫁が宇喜多和泉守直家を描いたのに対して、本作はその息子の宇喜多中納言秀家の生涯を描いたものになっています。
こちらは短編集形式ではなく、普通の長編物語形式で書かれています。
宇喜多家に関する知識がなかったので、五大老の一人である宇喜多秀家は、秀吉子飼いの武将ということくらいしか知らなかったので、てっきり親族の甥っ子を宇喜多家の養子として押しつけたのかと思ってましたが、違ってました。
備前の有力大名家である宇喜多家を、幼い内に父親が亡くなったために継ぐことになり、そこに目を付けた秀吉が自分の信頼できる味方にするために、子飼いの子供達と同様に養育したみたいですね。
親族なのに豊臣家を裏切った小早川秀明とは異なり、生涯太閤殿下の御恩を忘れず忠実であったため、30前なのに子息と共々八丈島へ流配になり、余生をそこで過ごすことになると。
八丈島の余生の方が、それ以前の人生よりもずっと長いというのは、どういうものなのでしょうね。
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