2021年7月31日土曜日

「脱炭素」は嘘だらけ / 杉山 大志

日本のお役所が嘘だらけの言い訳で政策を無理矢理実行するのは有名ですが、いまや世界的にヒステリックな感情論だけで嘘だらけの政策が推し進められようとしています。
元々、地球の平均気温が年々上昇しているという統計自体も、一部の都市のデータしか元にせずに平均値を出していたりして疑わしいのですが、そもそも18世紀半ばまで地球は小氷河期で寒かったんだから、気温が上がって氷河期が終わったことを歓びはすれ、地球環境が破壊されて人類が滅亡する、というのは大嘘もいいところなのに、誰も疑おうとしないのは何故なんでしょうね?
日本だと縄文時代が今よりも地球の平均気温が3℃くらい暖かい時期で、北海道や東北を中心に豊かな植生に支えられて、飢えの心配もなく平穏な生活が送られていた時期です。
それのどこが問題なのか?

日本の歴史は、地球の気温上昇と下降の繰り返しの中で、東の勢力が優勢になったり、西の勢力が優勢になったりしています。
暖かいと関東地方の米の収穫量が増え、兵糧米が充分に供給できるので、動員可能な兵員が増え、戦力が増し、西の勢力を押さえ込むことができる。
寒いと関東地方が不作に成り、兵糧米が確保できず、兵を出すことができず、西の勢力が優位になる。
この繰り返しで、日本の政治の中心が京都ー>鎌倉ー>京都ー>江戸ー>京都と政治の中心地が、西に東にと交互に動いていたわけです。
明治維新は、一瞬京都に中心が移動した後、東京に移動していますが、全国統一支配体制になったので、関東の豊作不作に関係なく、全国から食料を集めることが可能になったからできたことですね。

それはさておき、人類が化石燃料を燃やして排出しているCO2の量など、地球自然環境が排出している量に比べると微々たるものなので、いくら人類が排出量を減らしたところで、地球のCO2増加が止まるわけではないです。
ましてや日本の人口は世界の10%を占めますが、CO2排出量は3%だけなので、日本人がいくら減らす努力をしたところで、全体的な影響はほとんどないに等しいです。
中国の排出量は今でも毎年莫大に増加していますが、その年当たりの増加分だけでも、日本の排出量全量を超えるので。

欧州の連中は、日本は努力が足りないと抜かしているそうですが、一人当たりのCO2排出量を日本並みに減らしてから言って欲しいです。
が、日本の外交は弱腰だから、これくらいの反論もできないんですよね。

2021年7月25日日曜日

京大 おどろきのウイルス学講義 / 宮沢 孝幸

宮沢先生は、関西限定テレビ番組「そこまで言って委員会」にウィルスの専門家として度々出演なさっておられるので、関西では有名な方です。
昨年からの武漢ウィルス対策で、政府の専門家会議にも参加されていたそうですが、ウィルスの専門家として本当のことを言い過ぎて、ウィルスの専門ではない医学界の権威や官僚から疎まれて、メンバーから外されたらしいです。
今の新型コロナウィルス騒ぎが、厚生労働省の省益確保のための人災である所以ですな。

本書では、あまり武漢ウィルスの話は詳しくは書かれていませんが、コロナウィルス全般とその中でも武漢ウィルスの位置付けなどを説明されています。
ウィルス全般の話を書かれているので、他のウィルスの説明にもページを割かなければいけいないため、どうしても武漢ウィルスの説明は減ってしまうということですね。

ウィルスが生物の進化に深く関わっているという話は、とても興味深かったです。
雑誌「ムー」8月号が、この本に書かれていることと重複する特集記事を掲載していますが、ムーの方に「細胞はウィルスを排除する仕組みを持っているが、特定のウィルスは侵入を許す仕組みになっている。細胞とウィルスはセットで生まれて来たのではないか」というようなことが書かれていて、興味を覚えたのですが、本書ではその辺りに類することは書かれていないので、雑誌ムー編集部の先走りなのかも知れません。

爆発する宇宙 138億年の宇宙進化 / 戸谷友則

我々が住む宇宙はビッグバンと呼ばれる爆発に始まり、超新星と呼ばれる巨大恒星の爆発で様々な物質が作られ、それによって我々も生まれてきたと。
その成り立ちを詳しく解説された書です。
宇宙について興味がある方には面白い本だと思います。

2021年7月16日金曜日

911代理店(2) ギルティ― / 渡辺 裕之

傭兵代理店に似たようなシリーズばかりになって来たせいか、少し毛色の変わったものをということで始めたのか、渡辺 裕之氏としては少し異色のシリーズになりそうだなと、初巻を読んだときには思ったのですが、やっぱり似た感じのシリーズになりそうです。
とはいえ、世界各国を渡り歩く他のシリーズと違って、あくまで日本国内が舞台ですが…この調子で話が進んだら、半島や大陸をも舞台になりそうな雰囲気。

国会議員や霞ヶ関官僚の不審な死というのは、現実でもある話なのですが、その闇が一体何処まで深いのか。

2021年7月9日金曜日

絵金、闇を塗る / 木下 昌輝

江戸末期の日本画家で通称「絵金」と呼ばれた天才の生涯を、木下氏流に描いています。

帯に漫画家の西原理恵子氏が「私の知ちゅう絵金が全然ちがうで」驚いている自画像がありますが、漫画で小説の解説を書いていらっしゃいます。
小説の解説に漫画…初の試みではないですかね?

それはそうと、土佐が生んだ天才画家について、私はこれっぽちも知りませんで、これを読んで一度は土佐に残る絵金の作品を見に行かんと駄目やなと思いました。
デジタルアーカイブとかでは分からない、和紙に墨と日本古来の顔料を使い、日本古来の技法を独自の解釈で操った絵は、穂のかな和蝋燭の明かりでしか表現になっているそうなのです。

木下氏が得意とする、主人公を直接敵に描くのではなく、周辺の人を主人公にした短編小説の連作で、主題となる人物を描き出す手法で、本作も構成されています。
確かにこの技法の法が、人となりを理解しやすいように思います。
誰もがそうだと思いますが、人というのは、接する人によって感じ方が変わりますからね。


2021年7月3日土曜日

「自由な国」日本から見えた「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論 / シンシアリー

コロナ禍で日本人の同調圧力の強さがちょくちょく報道されていますが、韓国では同調圧力どころか大衆の妄想に反することを言うと犯罪になる、という言論の自由のない国です。
遡行法の適用が当たり前のように行われる、非法治国家なので、一応はまともな法治国家の日本人からすれば信じられないような法運用がされているんですね。

事実ではなく、自分達の妄想が一番上位にあるという無茶苦茶な思想。
そういう韓国が嫌になって、日本に住むことにされた作者。
年末には帰化申請を行うそうで、完全に生まれた国と決別されるようです。

日本の政府の酷さには呆れかえる毎日ですが、それでも日本人を止めようとはこれっぽっちも思いません。
なんだかんだいっても、日本は世界でも最も人の精神が豊かで寛容な国なのです。


2021年6月25日金曜日

三体Ⅲ 死神永生 (上・下) / 劉 慈欣

 

 前作「黒暗森林」編で人類の窮地は救われ、この後を続けられるのか?と思っていましたが、今回の「死神永生」では後半でいきなりスケールが巨大化します。

途中までは、これは共産党政府の一路一帯を始めとする強硬政策への批判を暗に含んでいるんじゃないのか?と思ってしまいましたが、そういうことではなさそうです。

他人への思いやる優しい心が人類を危機へと陥れてしまう件は、愛は人類を滅ぼすというつもりなのか?と思ってしまいましたが、その後の展開で、これも違いました。

作者は読者の裏をかき続けてくれます。
前半は、読み進む速度が遅々としていたのですが、後半に入ると読む速度が物語の時間の流れと共に加速して行きました。

これだけの規模のハードSFは、日本SFだけでなく欧米のSFでも例があまりないですね。
欧米で話題になるのも納得です。
理論的には無理が多いかなと思いますが。