さて、BMWネタがないので(笑)、しばらくはオイルメーカーについての話をしたいと思います。最初はカストロールです。BMWのレーサーはカストロール使用ですからね
カストロールはイギリスのオイルメーカーです。世界で最初にガソリンエンジン用のオイルを造ったメーカーだったと思います。
最初の頃のエンジンオイルは植物性のオイルで、ひまし油(カストロ)が使われていました。ただ植物から取っただけではすぐに酸化してしまうためダメで、色々な添加剤を入れて耐久性や保存性を持たせる必要があります。これに最初に成功し、量産化をしたのがカストロールというわけです。カストロールの名称もカストロオイルから来ています。
その後、製造のしやすさ、コスト、耐久性、ワイドレンジ対応などの理由で、植物油から鉱物油に主流が変わって来ましたが、こと油膜の強さという点では植物油の方が優れており、ごく最近までカストロールの植物油はレーシングオイルとして残っていました。化学合成油がよくなって、やっと植物油はなくなりましたが、その途中では植物油と化学合成油の混合をしたオイルも発売していたくらいなので、カストロールの植物油に対する執念は凄いものがありますね。
ちなみに鉱物油と植物油を混ぜると植物油が固形化するため、鉱物油との合成はありませんでした。
日本でカストロールが本格的に販売されるようになったのは、1980年頃からだったと思います。日本でGTX−7がライセンス生産されるようになり、「汚れが早いのは洗浄力が強い証です」というような謳い文句で、販売されるようになってからだと記憶しています。
私も国産車では、このGTX−7(15W-40)やGT−Z(10W-40)、後にはGTX−7 DC-Turbo(10W-30)を使っていましたが、確かに汚れは早く、1000km超えた辺りで汚れが目立ち始め、3000kmを超えるとまっ黒でした。しかし油膜そのものは1万kmくらいまでは問題はないようです。一度スカイラインで8000kmほどDC-Turboを無交換だったことがありますが、交換しても特に際だった改善は見受けられませんでしたので、それほど性能は落ちないようです。まあDC-Turboは、今でも販売されており、SJグレードを得ているくらいですからね。
そんなカストロールも現在では、ほとんどの製品が100%化学合成になって来ています。最後にカストロールを使ったのは、前のtiでZERO−W(0W-30)でした。これは低粘度なだけあって、むちゃくちゃ吹け上がりがよくなりました。よくなり過ぎてATが滑ってしまったくらいです(笑)。またあまりにもエンジンの回り方が軽くなり過ぎて、エンジンに無理な負担が掛っているような気がして、結局それっきり使っていません。回り過ぎるのも考えものです。
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