今週はBMWネタじゃないです。
水曜日の新聞に「トヨタの利益1兆円」という記事が出ていました。前年度の各企業の収益が発表になったわけですが、日本企業の史上最高の利益額をトヨタは上げたそうです。しかも利益の5%強に当る500億円以上を、利益率の高いセルシオだけで稼いでいるそうです。
更に木曜日の新聞には、先頃発売になったスープラが当初の販売目標の7倍も売れたとあります。スープラは先代の400万円から一気に600万円に値上げしたそうなんですが、それが1ヶ月で1,400台も売れたそうです。
日本は不景気だと言われてますけど、本当に不況なんでしょうかね?なんかこういう話を聞いていると、一部のIT革命やグローバリゼーションに対応できなかった、旧世代の企業が今までのような殿様商売をしていられなくて騒いでいるだけのような気がします。
小売の販売が落ち込んでいるそうですけど、年々増えつづけているオークションによる個人売買や海外からの個人輸入に個人消費が移動しているだけで、個人消費そのものは落ち込んでないんじゃないのかな?と疑問に思いますしね。残念ながら、その辺りのデータをちゃんと取ったわけじゃないので、単なる勘にしか過ぎないんですが。
デフレスパイラルと叫ばれていますが、その切っ掛けとなったユニクロやマグドナルドなどはしっかりと収益を増やしているわけですから、これはデフレではありません。元々日本の物価が高過ぎるだけで、バブルの頃から海外にブランド物を買いに行くのが当り前なことが、そのいい例でしょう。
不況、不況と叫ぶマスコミに、世間が躍らせられ過ぎなのかも知れませんね。まあ、IT革命によって一番構造改革を求められているのが、マスコミ・出版業界でしょうから(笑)。
しかしそれにしてもトヨタの商売上手には、今更ながら驚かされますね。プリウスを1台売ると200万円の赤字になるという話なのですが、エコロジーNo.1企業としてのイメージ広告費と考えれば安いものでしょうし、なによりその反対側でセルシオやスープラのような車をせっせと売りまくって稼いでいるわけですから、これを商売上手と言わずして何をいうのでしょうね(爆)。
まあ昔から、日産がラリーで優勝すれば「だから日本車は性能がいいですよ」とアメリカでトヨタ車を売り、協力会社が納品の時にトヨタ車以外で来ると納品口から一番遠いところへ停めさせるなどの嫌がらせをして協力会社がトヨタ車を買うように仕向けたり、リコールに相当する不具合が出ると届出をせずに顧客をディーラーに「遊びに来ませんか?」と誘い出して担当営業と話し込んでいる間に修理してしまったり、荒道を走る車の上下するボディをCGで上下しないように加工したCMを流したり、トヨタの営業努力というのは非常に素晴らしいものがあります。こういう素晴らしい営業努力をしなかった日産は、販売競争に負けて皆さんご存知の通りですね。
コストダウンに関しても、トヨタのジャスト・イン・タイム生産方式というのは、年間の売上げ計画と実績の誤差が3%以内というもの凄い営業力があればこそ成り立つものですしね。昔の勤務先で、上司から本社会議で営業から「工場はJITを導入すべきだ」という意見があったと聞いた時は、二人して大笑いしました。販売計画と実績の誤差100%を超えるような営業でJITを導入したら飛んでもないことになるんですけどね。たぶん新聞などで「JITとは欲しい時に欲しい物を提供する」というお題目を読んで勘違いしていたんでしょうけど、こういう中身もろくに知らずに題目だけで勝手な想像をして判ったつもりになる人が多いですからねぇ〜。
まあそれはさておき、逆にTVや雑誌のCMに乗せられず、自分でキチンといいもの悪いものを判断して購入する欧州ではトヨタは苦戦しているというのも、納得のいく話です(笑)。
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