雑誌に時々プロの撮影機材紹介や撮影風景紹介の記事が出るときがあります。そこで見られるのは、どのプロもそれぞれ自分なりのこだわりを持っている、ということですね。私が今まで読んだ中で記憶に残っているものを紹介したいと思います。
切り現
現像するときに最初の何コマかだけを先に現像し、その上がりを見てから残りの現像の増減感の割合を決めることがあります。まずアマチュアはやりませんけどね。
カット毎に最初の1本の初めの所で段階露出で撮影しておき、切り現でその段階露出の部分を現像、それから残りを1/3単位で増減感指示するそうです。その時の光の状況で、いくら厳密に露出を測定してもズレが出ること、フィルムのロット差による実効感度差、現像処理の差などを、それでチェックして仕上がり露出を厳密にするわけです。
同じカットを2本撮る
極希ですが、現像所の処理ミスでフィルムが台無しになることがあります。プロの撮影はやり直しが効きませんから、この処理ミスで撮影したフィルムを駄目にされると大変なことになるわけです。そのため、同じカットを2本のフィルムにしておき、それぞれを別の現像所に出すそうです。場合によっては、同じ現像所に日を変えて出すこともあるそうですが。
この場合、カメラも確か換えていたと思います。撮影中は気が付かなくとも、カメラの異常で露出がおかしくなっていたりすることはありますから。
シャッター窓に切り欠き
プロだと同じ機種のボディを何台も持っているのが普通です。撮影に行くときも、故障したときのことを考えて2台を持っていく方がほとんどです。複数台を入れ替えながら撮影していて、撮影中は気付かなかった異常に、上がりのフィルムを見ていて気が付くことがあります。その時に、そのボディが異常なのかをすぐに見つけるために、シャッター窓の所に切り欠きを入れておき、フィルムを見ればすぐどのボディで撮影したか特定できるようにしているのです。フィルムバッグタイプの場合は、ボディとフィルムバッグ両方に入れておき、どのボディとどのフィルムバッグの組み合わせか、すぐに判別できるようにするとか。
0 件のコメント:
コメントを投稿