BMW MAGAZINEの新号も出ています。まだ買ってませんが。
Motor Magazineがメルセデスベンツの特集の中で、M3と318i320iを比較のためにひっぱり出しています。面白そうなので買ってきましたが、なかなか面白い特集です。それにつけてもsmart roadstar欲しい。
んで、先週報告しましたAJのM5 V10解説記事を何度も読み返しているのですが、読めば読むほど贅沢なエンジンです。
何が贅沢って、エンジンブロックの開発と型製作には非常にお金が掛かるので、量産車のエンジンでは普通は色々な車種に使い回しするのですよね。BMWの場合でも、一つのブロックで排気量のバリエーションをいくつか変えたり、複数のシリーズに載せたり。これまでのMエンジンも、通常車種のエンジンブロックを流用して製作されていました。(初代M3のS14は専用設計の可能性もあるのですが、たぶん02の頃から使われている4気筒ブロックのはず)
ところが今度のM5用V10は全くの新規設計です。BMWでV10なんて、市販用では初めてですしね。それでも今度このブロックを使って、おとなしいバージョンのエンジンを量産して5シリーズとかに載せるのかなと思っていたのですが、どうもそれもなさそうです。
というのはですね、このブロックの鋳造はF1エンジンを製造している工場で行われているらしく、量産が効かない製造方法が採られているようなのです。また材質もシリコン17%のアルミ合金なのですが、これはシリンダーライナーが不要になる代わりに、エンジンの加工(シリンダー加工とかネジ穴開けたりとか)がもの凄く大変なのです。フェラーリやポルシェもこの材質でエンジンを鋳造していたのですが、両者とも1日に1桁台の製造しかしないので問題はありません。ポルシェは最近製造台数が増えているので、水冷化以降たぶんもうこの材質ではエンジンを造ってないと思います。
が、BMWが普通の5や6にもV10を乗せようとすると、この材質を使っていたのではとても需要を賄えるだけのエンジン製造は無理です。量産可能な材質に変えるとなると、恐らくブロックの設計も変える必要があり鋳造の型が共通では使えないので、結局は同じようなスペックの別エンジンになってしまいます。
次期M3はV8になるという噂ですが、これまでのM5用V8を流用するとは思えない(排気量が5L同士だとM5とかち合う)ので、恐らくそちらも専用設計のV8で4Lくらいになるのではないかと思います。
もうこうなるとM用のエンジンは、完全に採算を無視しているとしか思えません。ましてや新M5の欧州での販売価格は1,200万円くらいだそうですから。
本当にこのエンジンは凄いです!
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