2006年1月17日火曜日

クリスタルサイレンス 上・下

ハヤカワ文庫JA刊 藤崎 慎吾 著
1962年生まれで作家としてのデビューが本作発表の1998年なので、36歳にしての作家デビューということになります。
氏は10代の頃からに、宇宙塵に投稿をしていたそうですが、その投稿も頻繁ではなく忘れた頃にという感じで、デビュー作以前の作は4〜5作程度と少ないです。
にもかかわらず、これだけの完成度の長編を生み出してしまう氏のパワーは凄いと思います。
冒頭の火星の高等生物の殻の群体やナノマシンを生み出した超古代生命体の謎が謎のまま終わってしまっているという不満はありますが、本作のメインテーマはそちらではないので、ストーリーそのものは未完ではありません。
この後の作品はまだ新書のものばかりなので、文庫が出るまで、氏の独特の世界に浸るのはお預けです。




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