先週ご紹介した「ポルシェとBMWの世界」の中で、清水氏がドイツに旅行した時に116iをレンタルしたそうなのですが、あまりにも運転していて気持ちがよくてニュルを走りに行ったというのです。一番ベーシックで廉価版と言われている116iが、ポルシェのドライビング・スクールの講師(ポルシェにもBMWのDriver Traningみたいにオーナーが参加できるスクールがあるそうです)をされている人に「運転していて非常に気持ちがいい」と言わせるというのが、どれくらい凄いことか。
トヨタも最近欧州でゴルフに負けない走りを作り込むために、これまでのトヨタでは考えられないくらいコストをかけた車を発売していますね。でも値段もゴルフ並だそうです。レクサスISもBMWに負けない走りだそうですが、こちらもBMW3シリーズ並のお値段。
ということはね、結局VWやBMWみたいな走りを実現しようと思ったら、安く作るのがうまいはずのトヨタでも、VWやBMW並のお値段になるということですわ。結局のところ、トヨタ自身がトヨタの安さはパーツに安物使って走りの質を落としていたことを証明しているわけで。
#冗談抜きで、トヨタにパーツ収めている業者さんから値段聞いたら、あまりの安さに怖くなってトヨタ車乗れなくなりますよ。
トヨタのカンバン方式を始めとする、生産方式そのものは素晴らしいと思います。日本が世界でトップの品質とコストの安さを誇ったのは、トヨタのお陰と言って間違いないですから。トヨタが安くて品質の高い生産方式というものを開発して、日本の全製造メーカーに広めてくれてなかったら、今頃日本はどうなっていたか。
問題は、品質が高いままコストダウンすることが目的だったはずが、いつの間にか品質を落としてでもコストダウンすることに目的がすり替わってしまったことです。これはトヨタの責任というよりは、品質が低くても安いものの方を選ぶようになったユーザーの責任だとは思いますけどね。
製造工場も人件費の安い所を求めて国内から撤退してアジア各国に展開していき、結局日本の地方では仕事がなくなるのも、ひたすら安いものを求めるユーザーの責任ですね。
最近、特にメーカーの製造責任問題が発覚して大騒ぎになることが増えていますが、結局は品質がいいものは高くなることを無視して、1円でも安いものばかり求めるユーザーが引き起こした事件だとも言えます。
必要なコストはちゃんと負担する。それは結局は自分自身のためだと思いますよ。
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