'70年代の日本SF作家協会には「星新一より背の高い人は入会させない。小松左京より体重の重い人は入会させない。筒井康隆より美男子は入会させない」という不文律があったそうなのですが、入会決定後に鏡明氏は星新一氏よりも遙かに背が高いことが判明したというエピソードで有名なくらいの巨人です。
しかし身長だけでなく、日本作家の後書きで折りにつれ氏の名前が出てきており、どうももの凄い作家らしいという噂というか伝説というか、そういう流布も巨人でした。
しかし、実体はとなると、私はこれまで氏の作品を読む機会が全くなかったのです。ないのも通りで、SF雑誌には膨大な量の作品を発表しているのに、単行本は本作の他に1冊だけ。しかももう1冊も今は手に入らないらしいし。
本作は20年前の作品だそうですが、全く古さを感じさせません。今でも一線級のアイデアとストーリ運びで十分に通用します。
こんな素晴らしい作品を多数発表していながら、単行本化するつもりがないというは...氏はまだ現役の会社員だそうですので、定年退職したらゆるりとというつもりなのでしょうか?
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