2012年6月29日金曜日
眠りにつく太陽 ー地球は寒冷化する / 桜井邦朋
二酸化炭素による温暖化が叫ばれて久しいですが、実は21世紀に入ってからは、地球の平均気温の上昇は止まっていて、平衡状態になっているそうです。
ここ4〜5年は大阪では最低気温が30℃を超える熱帯夜になる日がほとんどなく、それ以前の十数年間は30日以上の熱帯夜が続いていたことを思うと、温暖化はどこへ行った?大阪ローカルだけか?と不思議だったのですが、地球全体で温暖化が停止状態であると。
先進国各国の努力が実って二酸化炭素の増加が止まったかというとそんなことはなく、相変わらずのペースで増加を続けているそうな。
二酸化炭素が大気に占める割合って0.3%程度なので、多少増えたからといってそんなに影響があるのか?と不思議でしたが、本書では影響が大きいのは水蒸気と指摘されており、そちらは確かにと納得できます。
実際、二酸化炭素が槍玉に挙げられたのは、科学的な理由と云うよりは、経済的な理由と政治的な理由みたいですしね。
で、本書は太陽の黒点活動と地球の気温の変化について、過去数百年間のデータを基に、推定されています。
今後の太陽の活動がどうなるかは予想する方法がないので、観測データの推移から推測するしかできないのですが、今のデータが示すところでは、むしろ寒冷化に向かっていると。
60年代半ばから70年代後半にかけては、氷河期の到来が近い(21世紀には氷河期に突入して、地球全体が氷で閉ざされる)と予想されており、それを題材にした漫画やTVドラマが数多登場していたものでした。
それが80年代に入ると、一変して、地球の温暖化が叫ばれるようになりました。
理由は単純に、80年前後までは地球の平均気温が下がり続けていて、そこからは逆に上昇してきているからですね。
その上がり下がりの理由なんて、結局誰も判ってないのですけどね。
下がり続けている時期も、二酸化炭素はずっと同じペースで増え続けていて、地球寒冷化の原因は二酸化炭素の増加と云われていたこともあったくらいで。
ここ10年程地球の平均気温が平衡状態なのに、それを誰も言わずに温暖化を叫び続けているかというと、たぶん、企業がそれをネタにして消費者に買い換えを促進する方策が見つからないからでしょうな。
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