2012年11月11日日曜日

ARMの一人勝ちになりつつあります

Apple、MacのCPUをIntelから自社製へ切り替え?

AMDがARMコアサーバーCPUを開発

米半導体クアルコム、時価総額でインテルを逆転

Appleは先日発売をしたiPhone5とiPad Retinaで、独自設計のARMアーキテクチャCPU A6/A6Xをリリースしましたが、これは5年程前に買収したPA Semiが開発したものと予想されています。
ARM本家が設計したものよりも低消費電力で高いパフォーマンスが実現できているようで、それならばMac用のCPUもPA Semiに開発させようという色気を出しても不思議ではないですよね。
PowerアーキテクチャからIntelアーキテクチャに移行するに当たって、AppleはIntelから優先的に新CPUを割り当てて貰ったり、ボリュームディスカウントを引き出したりしているらしいですが、それでもIntel CPUは高コストなのは間違いないですしね。

AMDはIntelアーキテクチャのCPUを造り続けていますが、Intelになかなか追いつけずにいます。
クラウド時代になり、サーバ用の低消費電力で高パフォーマンスで低コストなCPUが求められており、IntelアーキテクチャでそういうCPUを開発しようとしていたAMDですが、ここへ来てARM 64bitアーキテクチャで、そちらの用途への対応をすることにしたようです。
独自設計にするのかと思ったところ、CPU本体はARMのIPを使い、自社設計のGPUと組み合わせたものをリリースするようです。
完全に独自設計をするのは時間が掛かるので、まずは標準設計を採用して、ARMアーキテクチャの売れ行きがよければ独自設計に切り替えて行くのかも知れません。

QualcommはARMアーキテクチャの独自設計CPUを開発しています。更に、AMDがATIを買収したときに儲からないと判断したモバイル向けGPU部門を買収していて、そのGPUアーキテクチャを開発し続けています。
Android時代になって、このQualcommのチップは人気で、ほぼ一人勝ちの状態になっています。
Android向けには、TIのOMAPやNvidiaのTigraもありますが、なかなかQualcommに追いつくことができていません。

ARMアーキテクチャが、Intelアーキテクチャや他のに比べて、格段優れているかというとそんなこともないのですが、設計データ(IP)やアーキテクチャライセンスをチップメーカに販売するという点が、チップメーカや端末メーカからすると、自由度が大きく自社製品の都合に合わせたものにしやすいのが作れるので、64bitのARM CPUがIntelのCPUに匹敵するパフォーマンスを出せるようになれば、間違いなくチップメーカやPC/端末メーカは一斉にARMアーキテクチャに移行するでしょう。
その時までにIntelがどういう手を打ってくるか。黙って見ているわけないです。

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