2013年8月19日月曜日

柳生薔薇剣 / 荒山徹



「薔薇」と書いて「そうび」と読むそうです。普通は「バラ」って読みますけど、音読みは「そうび」が正しいのかな?ATOKの辞書では出て来ないけど(笑)
先日読んだ柳生百合剣 (朝日文庫)の前編になります。
これでようやく話が繋がった(苦笑)
でもこちらは十兵衛は脇役で、主役はその姉の方です。
その姉の振るう剣の美しさをバラに例えて、薔薇剣と呼ばれると。

時代は江戸初期で、豊臣秀吉による韓国出兵で大勢の朝鮮の民が日本へ連れ帰られていたのですが、その人民を朝鮮へ返還することを要請しに来た朝鮮の使者のお話です。
当時の朝鮮は、王族と両班と呼ばれる貴族(朝鮮国人口の約1%程度)が人民を奴隷として使役していて(実際に両班間で使用人を売り買いしていた)、日本軍が引き上げる時に一緒に逃げた朝鮮人奴隷が多く、戦禍で人口が減ったことも相まって農奴が足りなくなり、その奴隷を返すように要求に来たという史実があります。
朝鮮では奴隷でも、日本では普通の人として扱われていたから、帰国を希望する人はほとんどいなかったらしいですが、それでは幕府の面目が立たないということで「強制帰国」させられた人がほとんどだったようですね。
本書も、その強制帰国から逃れて日本に残ろうとした女性が、物語の中心になっています。

人民のほとんどが奴隷という体制は、日帝支配によって両班制度が解体され、奴隷が朝鮮人民に開放されるまで続くのですが、日帝支配を恨むのなら、李氏朝鮮の両班による奴隷支配制度に、韓国社会制度を戻せばいいのにね。
朝鮮人民民主主義国などは、実質その人民皆奴隷制度になっているわけだし。

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