2014年1月16日木曜日

docomoがTIZENスマホ導入を当面見送り

ITMedia「ドコモ、Tizenスマホ導入を当面見送り 「モバイル環境の変化」」

MyNavi 「ドコモ、Tizen OS搭載スマホの導入を当面見送り」

Impress Watch 「ドコモ、「Tizenスマホ」の導入を当面見送り」

docomoがSamsongと進めている携帯(スマートフォン)向けOSTIZENを導入した端末の発売を当面見送ることになったそうな。
当初は2013年中に発売する予定で進められていましたが、TIZENの開発が思うように進んでいないことや、iPhoneをdocomoでも扱うようになったことが理由ではないかと推測されます。

TIZENはアプリをHTML5で開発できることが売り(とはいえ、C/C++によるNativeアプリも開発可能)で、日経新聞などは「HTML5でアプリを開発すればスマートフォンでもPCでも同じアプリが動作する」と無邪気なことを書いてますが、実際には端末の機能を使うためにはTIZEN独自のAPIを呼ぶ必要があり、事実上TIZEN向けに作成されたHTML5アプリは他のプラットフォームでは動作しないのですよね。

まあPC上の各種ブラウザでも、同じHTML5アプリに対して違う表示や動きになるので、主要なブラウザ(今だとIE10、Chrome、Safari、Firefox、Oepra)それぞれ用のコードを作成して動作確認が必要になりますしね。
TIZENアプリもAndroid、iOS向けのアプリと同等なものを作成しようとすると、(HTML5 APIだけでは機能が足りないので)NativeアプリかNativeとHTML5とのハイブリッドアプリにするしかないし、そういうアプリを開発するとなるとコスト的にdocomoの思惑に合わなくなったのではないかという気がします。

iOSとAndroidにスマートフォン、タブレットを支配されるのはいいとは思いませんが、OSを開発するというのはかなり大変なことで、TIZENがまともなOSになるまでのコストと時間をSamsongとdocomoがかけ続けられるのかというと、かなり疑わしいです。
Android OSがOpen Sourceで発表されたときも、端末各社はタダでOSを利用できると喜んだのですが、実際に自社の端末に搭載するとなると多大なコストが掛かり、Androidのアップデート対応にも多大なコストが掛かり、目論見が狂って開発コストが回収できず撤退になったわけで。
docomoは大して開発コストを掛けずにTIZENが使えるようになると見込んでいたけど、結局なかなか使い物になるレベルにならず金喰い虫になってしまって、手を出したことを公開しているのかも知れません。

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