邪馬台国の卑弥呼の時代を中心とした物語です。
倭語と漢語や韓語との通訳である使譯が、代々その半生を子孫に伝え語る形式で構成されています。
帚木氏はお医者さんで、これまでは医療系の小説を書かれていたと思いますが、歴史小説を書かれるというのがちょっと意外でした。
かなりの長編ですが、面白く読み進められました。
時代考証的にどうなのかな?という点もなくはないですが、中国側の歴史は史実がちゃんと残されているので、そう外れてはないのかなとも思います。
漢から魏になるタイミングと、邪馬台国が朝貢するタイミングが、非常にジャストなタイミングで行われたと書かれていますが、中国側の史実は間違いないし、朝貢した年も記録に残っているので、事実なのでしょうね。
それを考えると、本書にあるように日御子(卑弥呼)の霊能力というのは実際にあり得たとしても不思議ではない気がしてきます。
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