始皇帝は大陸に巨大統一国家を築き、その業績は戦国時代から江戸初期の政治体制の参考にされている程、完成されたシステムを描き上げているのです。
そんな始皇帝の秘密が、最新の研究ではどこまで明らかになっているのかと興味を持って買ってみました。
始皇帝の生涯というと、主には司馬遷による「史記」が参考にされているのですが、本書によると司馬遷がかなり作文している箇所が多いらしいです。
史記は当時の人物複数人の物語が、別々の章立てになっており、複数の伝記からなる構成を取っているそうですが、その各伝記ごとで記述内容にかなりの差異や矛盾があるそうで。
その大量の矛盾をそのままにしていたのは、司馬遷が無能なのか、わざと残しておいて(自分の使えている皇帝が始皇帝を貶めるように命じられていた?)真実が後世に伝わるようにしたのか?
始皇帝の後を継いだ二世皇帝は、幼いせいもあってか、たった3年で秦帝国は滅亡してしまいます。
現代の中国人が最初の統一帝国である「秦」の後裔を名乗らず、「漢」を名乗るのは、このあっという間に滅びた帝国の名は縁起が悪いからでしょうか?
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